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第八章 No.000 ⑥

 「リーダー!?」
一瞬の銃声の音に、シュナは思わず振り返った。立ち止まって耳をすませてみても何の音も聞こえてこない。
 足元からショックにも似た不安の念がせり上がってくるのを感じた。
 リーダーの身に・・・まさか今ので殺されて・・・!?
 そう思った瞬間、シュナは一目散に元来た廊下を戻っていた。「振り返ったらぶっ殺すぞ」なんて言った彼の言葉は思い出されもしなかった。
 さっき来た角を曲がると、廊下の先で数人の兵たち全員がぐったりと倒れているのが見えた。それらの人の塊もやけに廊下の遠い先にあるような気がする。立ってる者はひとりもいなかった。
 「リーダー!!」
 その中にパーカーを着た身体の細い人物を見つけて、シュナは思わず声を上げて走り寄った。
 うつ伏せに倒れていた彼を抱き起こすと、自分の手にべっとりと赤い液体が──血がついたことに息が止まりそうになる。見るとリーダーの左脇腹にも同じ赤黒い染みが広がっている。
 「しん・・・死んじゃ嫌だよ!お願いだから起きて!!」
 必死に身体をゆすった拍子に一瞬彼が眉をひそめたような気がした。
 「リーダー!?」
 シュナが呼びかける。と、同時にその背後でガチャリと物音がした。
 はっと振り向く。
 そして自分に銃口が向けられていることに気付くのにも、そう長い時間はかからなかった。
 ヘルメットを斜めにずれてかぶった兵士が、壁にもたれかかりながら銃を構えてニヤリと口元の端を上げた。
 人差し指が引き金を引く。
 
 もう駄目だ・・・!

 シュナがとっさに目を瞑ったそのとき、カチャンッと軽い音が一発。
 「え・・・」「くそっ!」拍子抜けるわたしの声と吐き捨てた兵士の声が同時に発せられた。
 しかし次の行動に移るのには兵士のほうが幾分も早かった。
 弾が入っていなかったその銃でシュナの横っ面を叩き殴った。その強い衝撃にシュナが弾かれるように倒れ込む。
 目の前が真っ白になる感覚と頭を強く打ったような痛みでシュナは動けずにいた。
 
 その後の記憶──自分がとった行動はシュナにも曖昧である。

 シュナが沈黙しているのを見て、兵士は使える銃を探そうとよろめきながら立ち上がった。
 そして倒れている仲間の兵士の胸元から無線機を半ば乱暴に取ると「対象者二名、確保。対象者確保」とそれだけを報告した。こんな研究所だ、負傷者を報告したところで衛生班などが来るわけでもない。
 これが例のナンバーゼロスリーかよ。たしかに餓鬼とは思えない動きで、装備もしてた俺たちが四人あっという間に伸びちまったぐらいに強かったが。だが腹を撃たれて足元に転がっているのはただの汚らしい乞食(こじき)にしか見えない。
 「くそっ、こんなガキ相手に・・・」
 足先でこいつの頭を小突こうとしたときだった。

 背後からの体当たりに膝ががくんと折れて手をついて前に倒れた。その拍子に持っていた銃が吹き飛ぶ。
 「ぐぉっ!」とっさに背後を見ようとしたその振り向きざまに、顎を勢い良く蹴り上げられ崩れるように仰向けに倒れこんだ。
 そこに腹を殴るように馬乗りをしてきたのは、さっき殴った少女だった。
 「おまえっ!」
 兵士が抵抗するよりも、少女が手を振りかざしたほうが先だった。

 「ぅわわあああああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
 兵士の右目に試験管がずぶりと突き刺さった。
 細い筒に血が溜まり、溢れるように眼から滴り落ちる。
 「め、めめがっ!目がっ!!目があああああ」
悶え始める兵士の身体からひょいと降りると、少女はまるでポケットから財布を取り出すようにズボンの腰に差し込んでいた口の割れた試験管を手に構えた。
 そして先ほどと同じように振りかざされたそれは、真っ直ぐに目標の位置へと振り下ろされた。
 
 無表情で見下ろす金色の髪の少女が、兵士の左目に映った最期の光景であった
 


to be continued……



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『Children』が1番苦戦しながらいつも書いてる気がします・・・
よく近所に凶悪犯についてインタビューされても「普通な感じで挨拶もする子でしたよ」
って言われてますが、“普通”が案外奥底が計り知れないのかもしれません。
シュナちゃんもまた然り・・・??

・・・駄目だ、物語の先が自分でも見えない(つд∩)
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| Children | 03:35 | comments:10 | TOP↑

COMMENT

お久しぶりです。

『Children』拝見させていただきました。

すごい迫力のある戦闘シーンですね。
一気に引き込まれましたよ。

これから子どもたちはどうなっていくのか
大変楽しみです。

大変でしょうが、これからも執筆活動頑張ってください。

| リシャール | 2010/04/05 08:11 | URL | ≫ EDIT

初様です。スミスです。

不覚にも「目があああああ」のところで某大佐を思い出して噴き出してしまいました('A

しかしなんというか、現実味があってなかなか楽しめますね(・ω・´)
続編を心待ちにしてますね ではb

| BlackSmith | 2010/04/05 15:11 | URL | ≫ EDIT

>リシャールさん
うわあ!
「迫力のある戦闘シーン」と言っていただけて光栄です!
日頃もなかなか戦闘シーンが描かれる小説を読まないので
そういう表現が(もちろん銃器のことに関してもw)すごく苦戦させられます・・・。
やはりスピード感ある文章って難しいですね^^;
リシャールさんの美しい情景描写や迫力あるシーンの執筆能力をわけてほしいほどです><

お互い執筆活動頑張りましょう^^
リシャールさんもホルンの書き直し頑張ってください!

| 神楽崎@管理人 | 2010/04/05 18:43 | URL | ≫ EDIT

>BlackSmithさん
はじめましてです。コメントありがとうございます^^

「目があああ」のところは書いてる私も某大佐しか思い浮かばず(オイww)
いろいろ台詞を考えたのですが・・・
実際目をぶっ刺されると絶叫のような叫び声しか上げられないものかな、と思ったのですが
グロく書きたかったのに爆笑シーンになっちゃいましたねww


続編、近いうちにまたあげられるように頑張ります・・・!

| 神楽崎@管理人 | 2010/04/05 21:51 | URL | ≫ EDIT

コメでは初めまして。
いやぁ~、途中から読んだでサッパリですw
今度時間が空いたら、じっくり読ませてもらいます。

なんか、Children(43)とかってありますし……w

| 遠野 | 2010/04/07 23:48 | URL | ≫ EDIT

>遠野さん
コメントありがとうございます!

ぇえ、きっとこの話から読んだらさっぱりだと思います。
何せこの小説はブログを開設したときからですから・・・
書き始めて3年は経ってますからねw
逆に3年でまだ43話(しかもまだ完結してない)のかよ、という感じですが。汗

良かったら読みきりものや完結済みの『図書室白書』、
「初めて来てくれた人に43話はとっつきにくいかなぁ」と思って、この物語とは別に短編小説『この月明かりの下で』を書いています。

お時間あるとき、気が向いたときに是非^ω^

| 神楽崎@管理人 | 2010/04/09 01:23 | URL | ≫ EDIT

お久しぶりです!

コメありがとうございます。
そんなことがあったのですね(^^;)

ウチのところはクラス指定とかあるくせに、自分で探して埋めたりしなきゃいけないとか、基礎科目と専門科目の時間割に二年生からしか取れないものが載っていたりなど、不親切かつ残念感が漂っております(-ω-;)

クラス指定とかするならある程度決めてくれよ…。
や、
一年用の時間割にしてくれたらいいのにねー。
という意見が友人間で多数出てますww

| 純 | 2010/04/12 19:48 | URL | ≫ EDIT

>純さん
おお!私の学校でも1~4年共通時間割というか
不親切かつ残念感溢れておりますよww
どこもみんなそんな感じなんですねぇ~…

まぁガイダンスに遅刻した上に
臨時で行われた欠席者用ガイダンスまで遅刻した人は
私ぐらいしかいませんでしたが^▽^←笑い事じゃない


お互い新学期がんばりましょ~★

| 神楽崎@管理人 | 2010/04/13 20:01 | URL | ≫ EDIT

こんにちは、やっとここまできました。
(今日一日でww)
長かったですが面白かったです。
謎が謎を呼び、どんどん話に引きこまれていきます。
リーダーがすごくかっこよくて大好きなんですが、そのリーダーが倒れて・・・で、シュナ覚醒!
シュナの正体って何なんでしょう。
まだまだ先は長そうですが、私も気は長いので、あせらずじっくり更新してください、楽しみに待っています。

| 水聖 | 2010/05/06 18:05 | URL | ≫ EDIT

>水聖さん
ここまで読んでくださったのですか!?!?!?
わあああもう感激ですありがとうございます(●>v<●)

なんだか逃げてばっかりの物語ですが・・・笑
シュナを今後どうしようかは実はまだ決めてないんです。
でも先はまだまだ長いですよぉ~!ww
私は物語を書くときは自分の頭に映像を浮かべて
それを文章に起こす・・・という感覚でやっているのですが、
映画でいうと今のところ始まって45分ってところでしょうか・・・^^;
作者の私も果たして何年で書き終わるのかわからないくらいです。(ぇ


そんな話ですが、これからも末永く読んでいただけると嬉しいです。
コメントありがとうございました。

| 神楽崎@管理人 | 2010/05/09 17:08 | URL | ≫ EDIT















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