FC2ブログ

PREV| PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

web拍手
| スポンサー広告 | --:-- | コメント(-) | TOP↑

≫ EDIT

第八章 No.000 ⑧

 もう20秒たった?早く数えすぎた?むしろ30秒近くたってるかも。
 駄目だ、落ち着いてシュナ。大丈夫、きっと大丈夫。

 何度も自分に言い聞かせて、恐る恐るダストシューターの縁に足をかけた。
 シューターの中はシュナの肩がギリギリ入るくらいの大きさだった。真っ暗な穴の先からはリーダーからの合図も音も何も聞こえない。落ちる底も見えなかった。
 手に力を入れて腰を落とした。その拍子にダストシューター口におでこを勢いよくぶつけた。

 かすかに服が擦れる音がする
 
 体が真下へと落ちてゆく

 そんなに長くはなかった、乱暴に底に着地する。「イタッ!」何かで右足の脛を切った。
 硬い何かがごつごつとしたものの上に落ちたようだった。立ち上がろうとして今度は後頭部をぶつける。
 何も見えない。手さぐりで周りに手を動かしても壁っぽいもので上も横も囲まれてることしかわからなかった。
 「リーダー?リーダー!?どこにいるの!?やだ・・・狭いのやだ、何も見えない」
自分の声がものすごく震えている。
 そのとき、とつぜん左手首を掴まれた。
 「しっ!」リーダーの制する声がした。
 「り、リーダー?全然見えないよ・・・」
 「パニくんな、俺の目が見えんだろ」
声のするほうを見ると、ぼんやりと白く光っている小さな一点があった。
 はっ、とした。
 そうだ、この目だ。
 ううん、むしろなんで今まで気が付かなかったんだろ。
 シュナはこのとき初めて「目が光っている」ということの不可解さに気が付いた。同時にあのとき見せられた“実験体”とカプセルの並んだ光景が蘇ってくる。
 
 研究所、 実験、 子供、 逃亡、 そして “ナンバーゼロスリー” ───── 
 
 行きつく先の答えがはっきりと見えた気がした。



 リーダーに引っ張られて這い出ると、わたしは箱の中に落ちていたことがわかった。出た場所はコンクリート剥き出しの倉庫みたいなところだ。トラックが入るためなのだろうか、少し斜面になっている先に大きなシャッターがあり、その横に人が通れる扉がある。
 外は真っ暗だった。夕方にここに来たことがもう何年も前のことのような気がした。
 けど悠長に外の空気を吸っている場合じゃない。建物の裏側、入口付近でチラチラとライトが動いていた。
 無言でリーダーが指さす数メートル先を見ると、三本の有刺鉄線が張ってあるフェンスがあった。
 「え、ちょっ、うそ!?」あれを超えるの、と言う前に既にリーダーはフェンス向かって走り出していた。わたしも慌ててリーダーを追って走る。
 足をかける度にフェンスがガシャンガシャンと音を立てるのに、いつ後ろから撃たれるかと冷や汗で心臓がバクバクと鳴った。リーダーを見習ってなんとか有刺鉄線も乗り越えると草むらに飛び降りた。右足がズキズキする。
 そのときだった。
 うずくまったままのリーダーが唸り声をあげた。同時に身体がガクガクと震え出す。
 「あ・・・あああ゛あ゛」
 「リーダー!?」
頭を強く抑え込んでいた。
 「リーダーどうしたの!?」
シュナが触れようとした瞬間、声が突然止まった。覗き込むと、目を見開いたまま固まったように動かない。
 そして、そのままどさりと倒れ込んだ。
 「ちょっと、リー」「おい、そっちにいたか?」
 はっとして声を飲み込んだ。わたしたちがさっき出てきた扉の前にライトを持った男がやってきた。縮こまって息をひそめる。
 そっとリーダーの左胸に手を当ててみた。小さくはあるけど鼓動はちゃんとしていた。だけど息は・・・口に手を当ててみるとすごく微かではあるけど、息の当たる感覚があった。
 シュナは必死に頭を働かせた。夕方見た外の風景の記憶を絞り出す。窓から見えていたのは施設の裏側の景色だったんだ、たしか近くに川が流れていたはず・・・ここを右に逸れたあたりだったような・・・。
 うまく逃げれるかなんてわからなかった。その前に捕まっても、その先で引き上げられたら殺されるだけなんだ。だけど、ここでうずくまってたって助からない。やるしかない。
 そして彼もここに置き去りにするわけにはいかなかった。
 リーダーの脇下に手を入れて身体を起こすと、なんとか自分の背中にのせた。ろくに食べてないのだ、その細さはわたしでも背負って走れるほど軽かった。
 男がこちらに背を向けたのを見て、わたしは草むらを走り出した。
 土手をのぼった。その先に黒々とした川が見える。
 
 あともうちょっと・・・!

 そのとき、ふいに足元が明るくなった。
 
 「いたぞ!!!」
 後ろから声が聞こえた。ライトがひとつからふたつと、光の線が交差するように自分の背中が照らされているのがわかった。
 シュナは振り向かなかった。一心不乱に川に向かって走った。

 
 放たれた銃弾と、シュナが川に飛び込むのとが同時だった。




to be continued……



長い・・・文章がまとまらない・・・!!
私ははもうちょっとSFとかそういうのを読んで
生き死にの差し迫った緊迫したシーンの表現を研究しないと駄目だと思いましたw



▼ ポチッと押してくれるととっても励みになります><
関連記事

web拍手
| Children | 03:41 | comments:2 | TOP↑

COMMENT

リーダー、かっこいい・・・。ものすごく気になるところで終わってますね。ああ、ドキドキする、がんばれシュナ!!

| 水聖 | 2011/02/09 09:50 | URL | ≫ EDIT

>水聖さん
やっとここまで書けた・・・という感じです^^;
研究所入った夕方から脱出する夜までの数時間の話に何年かかってるんだっていう^^^^
(だから「何年も前のことのような気が~」は間違ってないw)

なんかこの物語、シュナが逃げ回ってばかりのような気がします。σ(´∀`●)<作者

でも緊迫した雰囲気をどう出せるかと四苦八苦しながら執筆してたので
ドキドキしてもらえて嬉しいです!!

そのドキドキが忘れられないうちに次回更新したいです・・・・。

| 神楽崎@管理人 | 2011/02/10 00:01 | URL | ≫ EDIT















非公開コメント

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。